歯並びの治療について(15)自然成長誘導法(その2)

鼻がつまってくると自然に口で呼吸をするようになります。
成長期のお子さんの場合、口で息をすることが多くなると、鼻の機能の発達も遅れ鼻つまりも多くなり、益々口呼吸をするようになり、主に口での呼吸になります。口で呼吸することが多くなると、舌がいつも下方に位置して舌自体の機能の発育も遅れるばかりか、下あご自体を下後方に位置させることが多くなることも考えられます。上下の歯で舌を噛むことが多くなったり、食物を飲み込む動作も異常になることが出てきます。そのような状態が続くと下あご自体の前方への発育が遅れ、充分な大きさになりにくくなります。そのため顔つきがやや面長になったり、不正咬合が発生するようになります。つまり、あごの前方への発育が充分に行われないので歯並びや、咬み合わせに異常がでてくるのです。
工業化し車社会の現代社会はあらゆる場所、地域で空気汚染がみられます。家庭ですらハウスダストが多く清潔でクリーンな空気環境のなかで生活することは困難です。アレルギーや扁桃腺など呼吸器に異常がみられる小児、成人が多いのも不思議なことではないことがうなづけます。空気に免疫・抵抗の少ない扁桃腺が肥大してくるとも云われています。
新生児は生後直後は鼻呼吸をしています。しかし、4-5カ月を過ぎる頃から少しずつ、鼻詰まりが始まり口呼吸が行われるようになります。下あごがいつも後下方に位置し、大きさも充分に発育しにくくなる傾向がでてきます。上あごに舌があたる機会が少なくなり上方への圧が加わらないため、上あごも全体的に下方に位置してきます。さらに、横方向への発育が不十分になり、上あごの歯並びが狭くなったり叢生がでてきたりします。また、上下の咬み合わせは調和を失い不正咬合が生じてくるのです。いつも口を閉じ、鼻で呼吸をすることがいかに大切かこのようなことからも考えられるのです。(この項続く)


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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