歯並びの治療について(17)自然成長誘導法(その4)

前回までに述べたように、自然成長誘導法の考え方では鼻の尖端と前歯の間の距離(インディケーターライン)を測り、顔の垂直的な量と関係づけています。ですからその治療法もインディケータラインを改善するために組み立てられています。
この治療法ではブラケットは使いません。全て取り外しの出来る可撤式装置を使います。この装置は、ミュウ先生により考案され、バイオブロックと呼び、ステージ1から4までの4段階に分かれています。
先ず、ステージ1では前歯の前方への拡大と奥歯の側方への拡大を行います。この装置は上あごの場合、ワイヤーと一部合成樹脂から成り立っていて、普通の場合乳歯の最後方歯にバネのようなワイヤーで取り付けるようになっています。このバネは非常に強くがっちりと固定するようになっていて簡単にははずしにくいようになっています。
そして、前歯の内外側にワイヤーがあり内側のワイヤーで前歯を前方に拡大するようになっています。この前方拡大によりインディケーターラインの量を減らし下方に下がっている上あご全体を前方に上げようというねらいがあります。
さらに中央の部分に矯正用拡大ネジが取り付けられており、このネジをご家庭で一日一回回してもらうことにより、一週間に1㎜の側方への拡大が出来るようになっています。前方と側方への拡大を同時に行い、歯列弓を短期間で拡大するので非常に効果的ですし、歯磨きの時には外してキチンとブラッシングすることが可能ですので非常に清潔感が保てます。
下あごにも同じような形のステージ1装置を用います。この装置の難点は、外せるからといって外してばかりいたら、効果が上がらないと言うことです。
可撤式装置全般に言えることですが、装着していることで効果が上がるものなので患者さんの協力が絶対条件です。(この項つづく)


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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