歯並びの治療について(3) 上顎前突について

上顎前突とは、つまり上の歯が異常に前方に出ている歯並びのことです。下の歯が出ている場合は受け口と言いますので出っ歯とは言いません。上の歯が出過ぎて唇の間からいつも出ていて、意識して唇を閉めないと唇が閉じにくい状態になっています。このようになる原因はいろいろ考えられます。小さい頃からの指しゃぶり、舌咬み等の癖に加え、口呼吸、鼻閉等も直接原因となり,とくに下あごが小さく後退しているタイプは治療が難しいとされています。下あごが後退しているタイプは鼻閉による口呼吸が原因で口元がいつも開いていて、目から下の上あごも含め顔全体が面長になっている場合もあります。乳歯のときはなんでもなかったのが、前歯が永久歯の生えてくる5-6歳頃に上顎前突になる場合があります。大きい永久前歯が生えてくるためになる場合もありますが、そのような場合、鼻閉による口呼吸が習慣化して下あごが十分に発育しないで下後方に下がる場合が多く見られます。このような場合、下あごが十分に発育せず劣型を呈し上顎前突なる場合があり最近のお子さんによく見られます。このようなお子さんはみんな歯が大きく、前歯に不正配列がみられます。一般的に遅くとも7-8歳位で矯正歯科治療を始めれば歯列を拡大して顔かたち口唇と調和させて歯を抜かないで治療も可能ですが、10歳を過ぎて治療を開始する場合拡大だけでは不調和が予測され、やむなく何本かを抜かないと治りづらい場合もあります。矯正治療を始める場合、出来るだけ歯を抜かないで治療することは努力すべきですが、いろいろな観点から検査・診断し抜歯をする事もあるのです。
上あごの歯自体が大きすぎて出ていたり、中高年を過ぎてから歯周病のために前方に傾斜してくる場合もあります。これは歯を支える骨が吸収して歯を支えられなくなっているところへ、呼気の圧、舌圧などにより前方に傾斜してくるものと考えられます。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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