歯並びの治療について(31)研究1 

今回は咬み合わせの力についてです。
最近の歯科用検査機器に咬み合わせの圧痕を調べ、その咬み合わさった面積や噛み合わせの力を表示する器械があります。この器械を使用すると、咬み合わさった圧痕から、咬み合わせの場所、その力や咬み合わせの量が簡単に、非常に短い時間で解るのです。
先ず、調べる人を椅子に座らせ、背骨を真っ直ぐにして顔を楽に水平的な位置にさせ、少し時間をおいて緊張感をなくさせます。歯の咬み合わせも楽に出来るようにさせておきます。そしてこの検査機器専用の薄い特殊なシートを上下の歯の間に全体の歯列が収まるように、左右、前後的な位置の中央に位置させるようにし、約5秒間咬ませます。その後このシートを取り出しますが、シート上には咬み合わせの圧による圧痕が印記されているわけですが、強く当たっているところは赤くなっていますが、強くないところは少し変色している程度になっています。これを直ちに専用のプラスチックケースに入れて、検査器に挿入し、スキャンするように操作します。すると約30秒で検査器のモニター上に、強さの量や咬み合わさった面積が数字で表されてきます。
また、全体の力の量や左右、前後の偏りもわかるので、咬み癖やバランスも判定されます。多くの歯並びの人のデータを集計してみると、正常咬合や各種不正咬合でその差がでてきます。
やはり、正常咬合の人達は咬み合わせの量も強く、左右側、前後的にもバランスがとれ、よく咬めることがわかり、全部の歯で力を均等に負担しているので、偏りが無く、それぞれの歯に無理がかかっていません。28本の歯があれば、28分の1で咬む力を負担すれば理想的です。
一方、不正咬合各種でその咬み合わせの場所は、全体が均一でないので、無理な力のかかっている場所とかかっていない場所がはっきりわかり、バランスが失われていることが、誰が見ても認識されるのです。(この項つづく)


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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