歯並びの治療について(32)研究2 

今回は咬みあわせの力の続きです。
前回お話しした咬み合わせの力を計る歯科用検査器を使うと、いろいろなことがわかりました。歯並びのいい人や矯正治療をしていい歯並びになった人は、不正咬合の人たちに比べて、平均的に咬み合わせの力も強く、咬み合わせの面積も広いのです。生まれつき歯並びのよい人は、単に歯並びがよいだけではなく、顎骨・筋肉なども形態がよく、分布している神経もよくコントロールされているので、会話するとき、食事してよくかみ砕くとき、食物を飲み込むとき、呼吸するときなどの調和がとれ、総合的・機能的によく働き、あらゆる面でバランスがとれているものと思います。
そのため、無駄な機能がなく、無理がないため、これらの働きがスムーズです。そのため、それらの口の器官や働きにも支障が起こりにくく、よく食べられ体内に順応し、長い間、順調に機能していますので、全身的にも健康で体内のあらゆる器官も支障が起こりにくいことは容易に推察できます。
それにひき替え、不正咬合の方はいろいろ問題が出てきます。問題があったから不正咬合になったとも言えるのでしょうか。例えば、前歯が開いてかみ合わせができないでいる開咬の方は実際咬む力が小さく、かみ合わせの面積もごく小さくなっています。
そのため、この「咬み合わせの力を計る歯科用検査器」を使った場合の測定値でも異常に小さい値になっています。奥歯だけが咬んでいて、前歯が咬むのに作用していないためです。上あごが突出して奥歯だけが咬んでいるかみ合わせの方も前歯が咬む作用をしていないので低い値になります。
食物をきちんと食べるためには、全体の歯がきちんと無駄なく咬み合わさり、きちんと顎の運動ができることが大切なのですね。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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