歯並びの治療について(35)抜歯・非抜歯 

今回は抜歯・非抜歯です。
矯正治療を開始するとき大きな問題になるもののひとつに、抜歯・非抜歯の問題があります。治療計画を立てる場合、どちらで行うかによって治療方法・結果が変わってきます。親不知の歯はこの中に通常入らず、それ以外の永久歯の抜歯が問題になるわけです。誰でも大切な永久歯は抜きたくありませんし、ムシ歯にもなっていない歯を失いたくないものです。しかし、不正咬合の程度によっては抜歯をしないと治らない患者さんもいます。歯を支える顎の大きさと歯のサイズが大きすぎてバランスがとれない場合や上下の歯並びが釣り合わない場合等です。
歯科矯正の歴史をみると抜歯・非抜歯が学会や時代の風潮を反映して交互に繰り返されてきました。これらは決してブーム的な傾向に流された来た訳ではなく、その時代時代の学術研究を反映して臨床に応用され、そのような傾向が生まれたものだと思います。
最近はどちらかというと、歯を抜かない方がブームです。新材料の開発やインプラントなどを併用して、以前の矯正治療より効果的に早く行えるようになりました。このような考え方や治療は、患者さんによっては効果的となりますが、どうしても抜かないと治らない患者さんもいらっしゃいます。これは歯並びだけの問題ではなく、顔との調和も大切になります。ですから、矯正歯科医と相談してどちらで行うか決定しますが、その患者さんに最も適した方法を選ぶべきです。
最近の患者さんは歯が大きく、顎の小さな人が多く釣り合いのとれない人が多くなっています。このような場合、永久歯列が完成してからよりも、乳歯と永久歯の混在した早い時期からの治療の方が成長を考慮して行いやすいので、非抜歯で出来る可能性が高くなるかも知れませんので効果的とも言えます。いずれにしてもよくご理解して開始して下さい。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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