歯並びの治療について(38)正常咬合 

今回から少し基本に戻りましょう。
歯は誰でも親不知、つまり第3大臼歯を除くと28本の歯があるはずです。
これらの歯がきちんと咬み合っていれば正常咬合というわけですが、なかなか正常咬合の人にはお目にかかれません。上と下の歯列が最大面積で接触して、下顎が最も安定した状態にある時を歯科医学では中心咬合といいます。この中心咬合の状態にあるとき、上下の歯列が解剖学的に正しい状態を持つ場合を正常咬合と言います。上顎の中切歯は普通、前歯の中では最も大きく、側切歯が形は中切歯にやや類似しているのですが小さめです。犬歯は大きく尖っていて前歯と奥歯の境目に位置しているので、特徴的な形をしています。
下顎の前歯は、前歯の中では最も小さく4本とも同じような形をしています。前歯のかみ合わせでは、上顎の歯が下顎の歯を覆っていて、上の歯が下の歯よりも前にあり、その深さは下顎前歯の前の面を1/3から1/4位を覆っているのが良いとされています。そのためには下の前歯は適当に小さくなければならないのです。
正常咬合の条件をもう少し述べてみますと、上下の歯の真ん中が顔の真ん中に一致していることも重要です。左右の歯の数が一致していることは当然ですし、大きさがそれなりに釣り合いがとれていないと、正中線にあいません。
また、中心咬合の状態で、上と下の歯並びが1歯対2歯の関係で咬み合っていることも大切です。1本の歯が2本に咬み合っているということですが、下あごの中切歯と上あごの第2大臼歯(親不知がない場合、ある場合は親不知、つまり第3大臼歯)は1歯対1歯の関係にあり例外です。
顎骨の大きさと形が正常な成長発育がなされ、これら正常咬合が成り立つわけです。神経・筋肉・顎骨が調和がとれ、顎関節が正しい機能を保持し、虫歯や歯周病のない状態を保っていかなければバランスが崩れますので、基本的な健康が最も重要であることはいうまでもありません。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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