歯並びの治療について(41) アングル分類

不正咬合の分類ついて考えてみましょう。不正咬合の分類はいろいろの基準、観点からいろいろありますが、今回は矯正歯科界で最も普遍的に用いられているアングル分類について考えてみます。アングルの不正咬合の分類とは、近代矯正歯科学を創ったアメリカのEdward H. Angle先生の考え方で、彼の業績は非常に大きく、彼がいなければ現代の矯正歯科学、矯正歯科治療なかったと言ってもいいくらいです。アングル先生の治療術式や考え方は非常にシステマティックで、研究学問や器材の進歩発展があったとはいえ、私達が今日行っている矯正治療にもその根底が生きています。米国ワシントンDCにあるスミソニアン博物館には、彼の診療室や使用した器材が残され、アメリカの誇りとして展示されています。
アングルの不正咬合の分類は、上顎の第1大臼歯が変化しにくいものであると仮定して、これに下顎の第1大臼歯の対向関係で、すべての不正咬合を第1級から第3級の3つのタイプに分類しています。 第1級は、上あごと下あごの水平的位置関係が正常であるばあい。第2級は、上あごに対して、下あごの位置が水平的に後ろに位置している場合。第3級は、第2級と逆の場合で、上あごに対して、下あごの位置が水平的に前に位置している場合です。要するに、上あごの位置を基準にして、下あごが正常の位置関係であるか、後ろの下がっているか、前に出ているかの3つの位置関係に分けたものです。水平的な分類ですから、前から歯並びををみただけでは分かりにくいわけですが、横からみることによってすぐ分かります。歯並びの凸凹や、かみ合わせの深さなどは全てのタイプに入ります。上あごが出っ歯になっている場合は多くの場合第2級に入りますし、下あごが出て受け口になっている場合は多くの場合第3級に入ります。
アングル先生が作ったこの分類は、いろいろの不備や批判もありますが、簡便ですぐイメージが湧くので、大まかに分類するのに大変便利です。その為、歯科、矯正歯科領域では、世界的にいまだに使われているのです。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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