歯並びの治療について(44) 正中隙間

(質問)6歳の男の子、上の前歯が出てきたが真ん中に隙間があります。永久歯なので治療した方がいいでしょうか。治療の開始時期なども心配になります。

回答)お悩みですね。上の真ん中の永久歯の中切歯は、通常少し脇の方から中央に向かって斜めにハの字形に生えてきます。ですから、やや中央に少し隙間をつくるようになります。しかし、少し遅れて隣の側切歯が生えてきますが、そのとき正常であればその側切歯が中切歯の歯根を押すようにして生えてきます。その押す力で中切歯が中央に寄り、自然と隙間が閉じるようになるのです。これはそのタイミングがよい場合ですが、側切歯の生えるタイミングがずれたり、中切歯が遅れたり早すぎるとこのタイミングが合わなくなって隙間は閉じてきません。それから他にも原因がある場合があります。それは、上の中央部分に余計な本来の数にない歯が存在する場合があります。これは過剰歯と呼ばれていますが、通常には生えていない必要のない余分な歯ですから、抜くことになります。ですが、早期に抜けばその隙間は閉じて来る場合がありますが、抜いても普通の場合、自然には閉じません。また、うわ唇の内側で前歯の歯ぐきにつながっているヒダが過剰に発達している場合があります。これは小帯とよばれるものでうわ唇のところにあるので上唇小帯と言います。これが大きすぎて前歯の真ん中まであると、歯が生えてきても中央に寄れず開いたままになってしまうのです。これは歯医者さんでその小帯を一部切除しないと隙間は閉じられません。その他、指しゃぶりや舌咬み等の異常習癖や口呼吸もその原因となるかも知れません。しっかりとその状態を確かめ、その開いている原因が何であるかを調べる必要があります。早めに歯医者さんや矯正歯科医に相談してレントゲン写真をとってもらい、その原因を追及し矯正歯科治療を受けるべきだと思います。歯根の形成状態を考慮しながら、その状態にあった方法で閉じることが可能になります。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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