歯並びの治療について(5) 叢生について

歯並びの不正配列、つまり昔から乱ぐい歯のことを叢生と言っています。
個々の歯並びがその位置を変えて凸凹している状態で、多少なりともほとんどの人がこの状態になっていて、全部の歯がまっすぐに並んでいる方は非常に少ないと言われています。歯列全体でこの不正配列がありますが、特に前歯で多くの人が気にして治療を希望します。叢生になると見た感じが悪いのは当然ですが、食べたものが挟まりやすく、歯ブラシが届きにくいのできれいに磨きにくくなります。そのため歯垢(プラーク)が残存して、口臭、う蝕(虫歯)や歯周病の原因になるばかりか、上下顎で咬み合わない歯、過重に咬み合う歯が生じ、咬み合わせのバランスが悪くなっている場合もあります。
これを治療するためにはいろいろな矯正の装置を使いますが、主として歯並びを拡大します。前歯が重なっている場合、前方や側方に歯並びを拡大することによりスペースを作ります。そのスペースに不正位置の歯を移動させ改善させます。このとき、重要なのは拡大してあまりに歯が出過ぎたりしないようにしなければなりません。いつも口唇の間から歯が出たり、歯ぐきが見えるようではいいとは言えません。そのため歯が大きすぎたり、顎が小さすぎたりして拡大しても無理がある場合は、抜歯をして歯の数を減らして配列することもあります。
矯正装置は主として取り外しの出来る装置(入れ歯タイプ)と取り外しの出来ない装置(固定式)があります。取り外しの出来る装置は患者さんが取り外し可能ですが外すことが多い場合、つまり気が向いた時だけ使用するようでは効果的に治療が進みません。固定式装置は外せないので治療効果がよく改善が早く進みますが、ブラッシングが効果的に行われなければプラークがたまりやすく、う蝕や歯周病発生の原因となり管理が難しいことが多いです。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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