歯並びの治療について(9)不正咬合の治療について(その3)

矯正歯科医は、前回述べたように種々の検査を行い、総合的に診断を行い、その結果から治療の計画をたてます。
診断の結果、その不正咬合が骨格的に異常がある場合とそうでなく歯だけに不正がある場合にわけ、骨格的異常の場合成長期にはどの程度改善可能か、成人においては骨格的異常が強度の場合改善する必要があるのか、ある場合は外科手術を併用したほうが効果的かどうか等、種々の観点から検討を加え、患者さんの状態は治療に適しているか、長期に渡る治療に耐えられるか等を判断しながら治療計画をたてます。
最近の検査、診断においてコンピュータの利用は欠くことが出来ません。前回述べた規格X線写真を分析して診断し治療の予測をする場合も、最近はほとんどコンピュータで行います。不正咬合に応じて、どこの歯をどのように移動し改善すると、歯の位置の変化と共にどこの骨がどのように変化するか、成長期には、成長量がどのように関わるかをコンピュータは瞬時に示してくれるのです。過去の多くの解剖学、人類学、矯正歯科学、その他の関連科学のデータが蓄積されベースになって応用されているのです。それらのデータを基礎として、患者さんのデータと比較し成長と治療による変化を計算し、数値と線図(写真上の変化で示すものもある)により示してくるので、これをさらに患者さん本人にとって現実的に妥当であるかを矯正歯科医が判断・修正し、そのためにはどのような矯正装置を用いるかを決定し、必要な治療方法を設定します。コンピュータによる判断と、矯正歯科医の経験が合体し生きた治療計画になるのです。


内容

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著者略歴
北總征男 (Yukio Kitafusa)

1942年 千葉県生まれ
1968年 東京歯科大学卒業
1972年 東京歯科大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1972-2002年 東京歯科大学講師(非常勤)
現在 千葉県旭市にて矯正歯科開業



北總矯正歯科

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